「巨樹・巨木の里」。
豊かな森林文化を育んできた朽木の中でも、
奥地の針畑川や北川の流域は、
滋賀県で唯一、こう称されてもよい地域ではないでしょうか。
2 年前から、この地域では、山村の状況の変化とともに、
トチノキの巨木がたくさん伐採されました。
これをきっかけに、地元住民を中心にして
「巨木を育む豊かな森と水源の郷をつくる会」が発足し、
活動を行っていくことになりました。
今回は、会の活動によって伐採から守られた県下最大のトチノキ巨木や、
搬出直前の幻の巨木を訪ねたいと思います。
また、伐採から巨木が残された経緯や、
現在も直面する伐採の問題、巨木林の植生や価値、
森林と暮らしについて、地元の方の説明を聞きながら、
意見交換したいと思います。
■開催日
11月21日(日) 雨天中止
■集合場所
高島市役所朽木支所駐車場(地図参照)
■スケジュール
9:00 集合・車で乗り合わせの上出発
9:30 林道入口出発
10:30 林道終点到着
11:30 県下最大のトチ巨木を含む巨木林到着
~昼食~
15:00 林道入口着
15:30 朽木支所で解散
■参加対象者先着20名様
どなたでも参加できますが、
途中足元が悪い場所がありますので、
中学生以上とします。
■参加費
大人1,000円大学生以下500円
(保険費用、入山料、解説料として)
■持ち物
お弁当、水筒、雨具、軍手、帽子、タオル
■トチノキとは
森林の移り変わりの最終段階に出現し、寒冷地の沢沿いで生育する落葉広葉樹です。
根が広く深く張るのが特徴で、寿命は500年以上にもなります。
また、樹齢100年をこえると、毎年多くの花や実ができるようになります。
■トチノキ巨木をとりまく社会的背景
朽木は古くからの林業地で、
トチモチ用としてトチの実を使用する文化もあったため、
トチの巨木は大切に取り扱われて、
炭焼きや造林時にもトチの巨木が残されることが多かったと聞いています。
このため、朽木は、近畿地方でもトチの巨木が
特に豊富に残されています。
一方、昨今の森林・林業離れや、山里の後継者不足の中で、
トチの巨木の伐採が進み、伐採木はヘリで搬出されて、
高級マンションの内装材などに使われています。
森林所有者の方々は、トチの巨木を残していることによって、
下流の私たちに限りなく多くの恩恵を与えてくれているにもかかわらず、
それが社会的に評価されないこと、巨木を残しているだけでは
暮らしにメリットがなくなったことなどが、伐採の原因と考えられます。
■トチノキ巨木の現状
朽木では、直径1m以上のものに限っても、
150本程度のトチノキ巨木が残されていたと推定されます。
平成20年から始まった伐採で、そのうち約60本が減少しました。
伐採は、今回見学する近畿地方有数の巨木林にも及びましたが、
会の活動によって伐採は途中でストップしています。
しかし、現在もなお約30本が伐採の危機にさらされています。
このため、貴重な巨木や巨木林の伐採に歯止めをかけて、
琵琶湖の水源である豊かな森林を
次世代に引き継いでいくための基金へのご協力を呼びかけています
=================
全文引用